Point 1
Point 1
1988年創業。生きた蛸を自社で丁寧に加工する「活蛸製品」が人気を博し、年を追うごとに売り上げ増。
Point 2
Point 2
高校まで野球一筋の情熱家。地元の経済・雇用を守る意気込みは人一倍強い。
Point 3
Point 3
商品力に自信あり。販売戦略を練り上げ、地元水産業のリーディングケースを目指す。
1988年創業。本社の目の前には天然の良港として知られる雄勝湾が広がる。様々な魚種の加工に取り組んでいたが、2011年3月の震災で新築の工場が津波に流されてしまう。2年後の2013年に営業再開。国産の良質な蛸を生きたまま加工・出荷する「活蛸」商品に活路を求めたのが功を奏し、新型コロナや原料価格の高騰に苦しみながらも業績を伸ばし続けている。従業員約20人。売上高は約8億円(2022年見込み)。タラの加工・販売も手がける。
会社創業と同じ1988年生まれ。宮城県石巻市の雄勝町で育った。高校までは野球一筋の体育会少年。大学を出て水産物卸会社に就職する直前、東日本大震災が起きた。実家の父母が営んでいたマルカ髙橋水産は被災。工場はわずかその3年前に建てたばかりだった。甚大な被害にもかかわらず、震災の翌月には事業再開に向けて闘志をたぎらせていた父の顔を見て、「地元に戻って家業を継ぐ」と決意を固める。水産物卸会社で営業マンとしての経験を積み、2017年にマルカ髙橋水産に入社。現在は取締役営業部長として経営全般を取り仕切り、来年5月には代表取締役社長に就任予定。
私たち「マルカ髙橋水産」の主力商品は何と言っても「活蛸」を原料とした製品です。「活蛸の炙り焼き」や「蒸し活蛸」。歯ごたえ、味わい深さ、すべてが最高。皆さんから「こんな美味しいタコは食べたことがない」と好評です。
美味しい理由はシンプル、「ノンフローズン」だからです。通常は、国内なら北海道、海外ならモーリタニアなどで水揚げされたタコを現地でいったん凍結させ、加工場に運ぶ、「ワンフローズン」の工程です。しかし当社は北海道や青森、岩手で水揚げされたミズダコを生きたまま専用の活魚車(トラック)で工場のある雄勝まで運びます。そして生きたままの状態で熟練の職人がさばき、「蒸し」や「炙り」などの加工に入ります。一回も凍結させない「ノンフローズン」です。これが歴然とした味の差につながります。
他社はそう簡単に真似できないと思います。まず、国産ミズダコを年間通じて確保するための仕入れルートの確立が前提です。また、ミズダコは水温が10度以上だと死んでしまうので、徹底した管理が必要です。専用の活魚車には酸素ポンプや水温調節装置を整備し、運搬時にダメージを与えないように細心の注意を払います。それでも水揚げ後のストレスで疲弊してしまうので、工場到着後は海水をくみ上げた専用の水槽で1日休ませ、元気な状態に戻します。
設備に金をかければできる、という話でもありません。以上のようなシステムは、タコをつかめば状態の良し悪しが一瞬にして分かるという熟練の職人さんたちによって支えられています。うちの社員たちは仕事が本当に丁寧なんです。
私は当社の「活蛸」に絶対の自信を持っていますが、正直言ってまだ実力を100%発揮できていません。スーパーのお客様はワンフローズンの味に慣れてしまい、「タコなんて、どれも同じでしょ」と考えています。当社は人手をかけて丁寧に作っているため、価格だけの競争では勝てません。
モノはいいはずなのに販路が広がらない。営業的なブレークスルーが必要な状態です。でも、それが難しい。人材が足りないのが理由です。今は取締役営業部長の私が、午前は工場に入って商品の製造や出荷を見守り、午後は事務所に戻って営業、という流れです。工場が休みの日に大阪や名古屋に出張して取引先を回っています。これでは思い通りの販路拡大ができません。
現在の取引先は主にスーパーなどの量販店です。でも、ワンランク上を目指し、高級外食店やホテルにも販路を広げられると思っています。直接お客様に届けるBtoC事業や海外輸出にもチャレンジしたい。チャンスはたくさんあるはずなのに、幹部社員が足りなくてスピーディーに展開できていない。ここが課題です。
地域に目を転じれば、原料の魚介類を丁寧に加工し、美味しい商品を作っている加工屋さんは当社の他にもあります。一方で、正直言って「魚の扱いが悪いな」と感じる業者、市場関係者もいます。私としては、魚を丁寧に扱う加工屋の商品が売れてほしい。「石巻」の名を冠した質の高い商品が全国に出回れば、地域のブランド力も高まるでしょう。マルカ髙橋水産が「いい商品をしっかり売れる会社」として成長し、地域のリーディングケースとなることを目指しています。
経営者が現場にも入り、営業も一手に担う。このビジネスモデルには限界があります。「昔の魚屋」のような世界から抜け出さなければと思っています。当社の「活蛸製品」のよさを理解し、私と同じ経営者の目線で物事を見て一緒に頑張ってくれる人、まさしく「社長の右腕」を強く求めています。
私の代わりに工場を任せられる人がいたら、私は朝から営業に飛び回ることができます。営業は人脈が大事。私のほかにもう一人営業マンがいたらチャンスは2倍に増えるはずです。
学歴や資格は一切重視していません。パッションさえあればいいです。やる気がある人はたとえ時間がかかっても最終的には仕事を覚え、営業でも自分なりにチャンスをつかむでしょう。私もこれまで、やる気と元気で乗り切ってきたと自負していますので、安心して応募してください。雄勝は石巻の中心部から若干離れています。会社近くには寮もありますが、若い従業員たちは石巻の中心部から通ってきます。仕事もプライベートも充実させてほしいので、自由な働き方をサポートしたいと思っています。
メール:jinzai@fishermanjapan.com
電話:050-3198-0115
担当:松本・弘田
漁業のイメージをカッコよくて、稼げて、革新的な「新3K」に変え、次世代へと続く未来の水産業の形を提案していく若手漁師集団。2024年までに三陸に多様な能力をもつ新しい職種「フィッシャーマン」を1000人増やすというビジョンを掲げ、新しい働き方の提案や業種を超えた関わりによって水産業に変革を起こすことを目指す。